屋根塗装がしたいと思っていても、相場がわからなくてなかなか踏み出せないという方も多いのではないでしょうか?
屋根塗装は、一般的な30坪の建物なら40〜80万円くらいかかります。
しかし、屋根の面積や使う塗料などによっても、実際にかかる費用が変わってきます。
そこで本記事では、実際に屋根塗装現場を経験してきた筆者が下記の3点をわかりすく完全解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
1.屋根塗装の建坪や面積別の費用相場
2.塗料の種類
3.塗装以外にかかる費用
屋根塗装の相場を知っておくと、優良な業者を選ぶ基準にもなります。
自宅の屋根塗装にかかる費用の相場を理解して悪徳業者から身を守り、適正価格の屋根塗装工事にしましょう。
目次
屋根塗装の建坪別の費用相場
屋根材ごとに建坪別の費用相場を(表)にすると以下のようになります。
※スタンダードなシリコン系塗料を使用した場合
建坪数 | トタン屋根 | スレート屋根 | セメント瓦 |
10坪 | 約9〜11万円 | 約9〜12万円 | 約11〜12万円 |
20坪 | 約18〜22万円 | 約18〜25万円 | 約23〜25万円 |
30坪 | 約27〜33万円 | 約27〜37万円 | 約34〜37万円 |
40坪 | 約36〜44万円 | 約36〜50万円 | 約46〜50万円 |
50坪 | 約45〜55万円 | 約45〜62万円 | 約57〜62万円 |
60坪 | 約53〜65万円 | 約54〜74万円 | 約70〜74万円 |
70坪 | 約62〜76万円 | 約60〜87万円 | 約80〜87万円 |
80坪 | 約71〜87万円 | 約71〜100万円 | 約91〜100万円 |
90坪 | 約80〜98万円 | 約80〜112万円 | 約102〜116万円 |
100坪 | 約89〜110万円 | 約90〜124万円 | 約114〜124万円 |
屋根塗装での建坪とは?
屋根塗装での建坪とは一般的に1階の床面積を指します。
各階の床面積を合計した延坪とは違うため注意しましょう。
1階の床面積がわかれば、以下の式でおおよその費用が計算できます。
屋根塗装費用=1階の床面積×係数(1.1〜1.7)×塗料の価格
しかし、同じ建坪で同じ屋根材を使用していても屋根の形や勾配によって塗装する面積は大きく変わります。
使用する塗料の単価によっても変わるので、上記の金額はあくまで目安程度として覚えておくとよいでしょう。
また、足場が必要な場合は10〜20万円が上記金額に加算されます。
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屋根塗装の面積別の費用相場
塗装面積別の費用相場は以下の(表)のとおりです。
※スタンダードなシリコン系塗料を使用した場合
塗装面積 | 費用相場 |
60㎡ | 150,000円 |
75㎡ | 187,500円 |
90㎡ | 225,000円 |
105㎡ | 262,500円 |
120㎡ | 300,000円 |
135㎡ | 337,500円 |
150㎡ | 375,000円 |
屋根の塗装面積とは?
実際に塗装する屋根の面積を、塗装面積と呼びます。
屋根の塗装面積を求めるためには、まず屋根面積を計算しなければなりません。
同じ床面積でも屋根の勾配(角度)によって屋根面積は変わります。
正確な屋根面積は以下の計算式で求めます。
屋根面積(塗装面積)=屋根投影平面積×勾配伸び率
建物を真上から見たときに地面に投影される屋根の面積を屋根投影平面積といいます。
屋根投影平面積は、1階の床面積に軒出部分を足した面積です。
しかし、屋根投影平面積を求めるためには図面や実測が必要ですので、素人では難しいかもしれません。
簡単に、おおよその屋根面積を求めたいだけなら以下の計算式でも算出できます。
屋根面積(塗装面積)=1階の床面積×勾配伸び率
勾配伸び率は、以下の(表)のように屋根の勾配によって決まっています。
勾配 | 水平長さに対する勾配伸び率 |
3寸 | 1.044 |
4寸 | 1.077 |
5寸 | 1.118 |
6寸 | 1.166 |
7寸 | 1.221 |
スレート屋根は形状が平らなので、水はけを良くするために勾配が3寸以上必要です。
勾配は図面に記載されていますが、素人では難しかったり、そもそも図面がないかもしれません。
そんなときは勾配伸び率を以下のように設定してみましょう。
周りの家と比べてみて、あなたの家の屋根が同じくらいか平らに見えるなら1.1
急勾配に見えるなら1.2
おおよその屋根面積であれば求められます。
対して、塗装面積とは屋根材の形状も考慮した、実際に塗装する面積のことです。
屋根面積(塗装面積)=1階の床面積×塗装係数
簡単に、おおよその塗装面積を求めたいだけなら塗装係数をかけることで算出できます。
塗装係数は完全な平坦を1.0として、以下の(表)のように屋根材ごとに決められています。
屋根材 | 塗装係数 |
コロニアル | 1.2 |
コンクリートスレート(大波) | 1.15 |
コンクリートスレート(小波) | 1.2 |
瓦棒葺きトタン | 1.2〜1.25 |
波型トタン | 1.4 |
折板 | 1.4〜1.7 |
屋根の塗装面積を正確に計算するためには図面が必要です。
しかし、素人でもおおよその塗装面積を計算して費用相場を知ることは可能です。
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塗料の種類で費用は変わる?
塗料にはさまざまな種類があり、屋根材・塗料によりそれぞれ平米単価も違います。
使いたい塗料でいくらになるのかを計算しておくと、業者の見積もりが妥当な金額かどうかを判断できるようになります。
一般的によく使われる塗料の種類
アクリル系塗料
ウレタン系塗料
シリコン系塗料
フッ素系塗料
遮熱・断熱塗料
屋根材と塗料別の施工単価相場は以下の(表)とおりです。
トタン屋根の塗装相場(塗料別の施工単価表)
塗料 | 施工単価 | 耐用年数 |
アクリル系塗料 | 1,200〜1,400円/㎡ | 2〜3年 |
ウレタン系塗料 | 1,800〜2,000円/㎡ | 5〜7年 |
シリコン系塗料 | 1,800〜2,200円/㎡ | 7〜12年 |
フッ素系塗料 | 3,300〜4,500円/㎡ | 15〜20年 |
遮熱・断熱塗料 | 3,300〜4,500円/㎡ | 15〜20年 |
スレート屋根の塗料相場(塗料別の施工単価表)
塗料 | 施工単価 | 耐用年数 |
アクリル系塗料 | 700〜1,000円/㎡ | 2〜3年 |
ウレタン系塗料 | 1,500〜2,000円/㎡ | 5〜7年 |
シリコン系塗料 | 1,800〜2,500円/㎡ | 7〜12年 |
フッ素系塗料 | 3,300〜4,500円/㎡ | 15〜20年 |
遮熱・断熱塗料 | 3,300〜4,500円/㎡ | 15〜20年 |
セメント瓦の塗料相場(塗料別の施工単価表)
塗料 | 施工単価 | 耐用年数 |
アクリル系塗料 | 700〜1,000円/㎡ | 2〜3年 |
ウレタン系塗料 | 1,800〜2,000円/㎡ | 5〜7年 |
シリコン系塗料 | 2,300〜2,500円/㎡ | 7〜12年 |
フッ素系塗料 | 3,100〜3,500円/㎡ | 15〜20年 |
遮熱・断熱塗料 | 3,500〜4,500円/㎡ | 15〜20年 |
使用する塗料によって、同じ建物でも屋根塗装の費用相場が変わってきます。
屋根塗装の相場を理解するためにも、塗料の単価を知っておきましょう。
塗料を選ぶ基準は耐久性です。
築年数が比較的新しく、長く保ちたいと思うなら耐久性の高いフッ素系塗料を選んだほうがコストパフォーマンスが良くなるでしょう。
反対に築年数が古く、二度目、三度目の屋根塗装ならウレタン系やシリコン系の塗料を選んで費用を抑えるのも選択肢としては悪くありません。
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塗装以外にかかる費用とは?
屋根塗装の工事には、塗装以外にも足場や高圧洗浄など必要な費用があります。
主な内容と施工単価は以下の(表)のとおりです。
内容 | 施工単価 |
屋根足場 | 700~900円/㎡ |
高圧洗浄・清掃 | 200〜400円/㎡ |
ケレン(手工具) | 400〜600円/㎡ |
ケレン(電動工具) | 500〜700円/㎡ |
錆止め | 600〜800円/㎡ |
縁切り(皮スキ) | 500〜800円/㎡ |
縁切り(タスペーサー) | 300〜1,000円/㎡ |
破風板塗装 | 900〜1,200円/m |
軒天塗装 | 800〜1,500円/㎡ |
雨戸塗装 | 2,000円〜3,000円(1枚) |
雨樋塗装 | 600〜1,000円/㎡ |
内容ごとの施工単価を知っておくと見積もりの内容が信頼できるかどうかを判断する材料になります。
雨戸や雨樋などの付帯塗装は業者と相談しながら取捨選択をしてもよいでしょう。
しかし、洗浄やケレン、縁切りなどは質のよい屋根塗装工事にするためには必要不可欠です。
見積書に、これらの内容が一つずつ明記してあるかを確認しましょう。
塗装工事一式となっている業者は論外です。
また、見積書に意味のわからない専門用語があれば遠慮なく業者に質問しましょう。
質問に対し、わかりやすく丁寧に答えられるかどうかを見ることで、信頼できる業者かを判断する材料にもなります。
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【まとめ】屋根塗装の相場を知ればよい業者選びができる!
屋根塗装の相場を知っておくと、見積もりが適正かどうかの判断基準になります。
屋根塗装の費用相場は、一般的な建坪30坪の建物でスタンダードなシリコン系塗料を使用した場合、足場代込みで37〜57万円ほどです。
しかし、勾配や形状で屋根の塗装面積は変わってきます。
できれば、おおまかな屋根面積を計算して費用がどれくらいかかるのかを把握しておきましょう。
業者が見積書を提示してきたら、まず工事内容が細かく明記されているかを確認しましょう。
塗装業者は施主に対し、今からおこなう工事の内容と施工単価を明らかにするべきです。
しかし、なかには塗装工事一式として、どんぶり勘定で見積書を作成する業者も存在します。
きちんと工事内容ごとに金額を提示してもらわないと、わからないところでぼったくられても気付けないですよね。
工事内容を業者に丸投げしないで、本当に必要な工事なのか、どういった工事をおこなうのかを、どんどん業者に質問してください。
そして、すべてに納得してから契約するのを強くお勧めします。
今から施工される塗装工事は、大切なあなたの家の工事です。
屋根塗装の費用相場を知って、後悔しない屋根塗装にしましょう。
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代表取締役 水野 力